メイン前の死闘と鷹の目
事件は起こった。テレビに、今どきのゲーム機から程遠いCGが流れる。ボールは横に動きぴたりと止まりズームアップ……ボールはかろうじてラインに重なっていた。この状態でアストーリが蹴り込んだ……ディアマンティはアシストに変更された。ついに、FIFAとIFABが満を持して投入した、ゴール判定システムが作動した。ゴールの是非を問うだけではなく、得点者をも判定できる能力を持っている。遥か上空から白い球体が動く姿...
View Article切なさの賞味期限
「中立地ならば、ブラジルが勝つことはなかっただろう」マラドーナ、かく語りき。老いてなお闘争本能を持つアルゼンチンの神は、さらに持論を展開する。「メッシが世界最高。ネイマールよりもいい選手だ」何も縛られない何も気にしていない、ただマラドーナはそう思った。教科書どおりの乾いた発言ではない、彼らしい血が通った言葉だった。地元ブラジルの優勝で幕を閉じたコンフェデレーションズカップ。スペインを圧倒し世界に驚き...
View Article弾薬を蓄えた倉庫
5月12日、2012-2013シーズン37節スウォンジー戦。サー・アレックス・ファーガソンのホームラストマッチに、背番号10はいなかった。続く翌週のシーズン最終戦、ここにも背番号10はベンチにもいなかった。その理由は、移籍志願。偉大なる指揮官は、大きな問題を置き土産として去った。ルーニー争奪戦。彼に相応しいであろう様々なビッグクラブの名が、憶測として飛び交う。その中に、アーセナルの名が挙がっていた。...
View Article赤い伝統の未完成正常進化
猛暑日が続く夏は、ビールがおいしい季節。枝豆をつまみながらビールを片手に観戦する光景は野球にぴったり。ならばサッカーは……夏の定番の風景はなんだろうか。イングランドの夏もビールがおいしい季節。マンチェスター・ユナイテッドの夏は、大量のビールで歓迎された。ただ、ギネスでもエールでもない、異国の味シンハー。タイ料理店でもおなじみのビールに誘われていた。プレミアリーグ開幕一ヶ月前を切り、ユナイテッドはタイ...
View Articleハッピーワンはスペシャルワン
「ハッピーワン」と照れながら、ただいまの挨拶をした「スペシャルワン」ベンチからのりだして、なにやらメモを取るあの姿。ゴールが決まらなくても、大きなアクションで吠えるあの姿。スタンフォード・ブリッジに、あの男が戻ってきた。ジョゼ・モウリーニョは再びベンチに座……らずに、ベンチ前に立っていた。開幕戦のスタジアムには、サッカーへの餓えから解放された高揚感に包まれる。チェルシーは、ハル・シティをホームに迎え...
View Article挑戦者が教えた王者の心構え
イタリア人指揮官を追い出し、トラブルメーカーをイタリアへ見送る。そして、スペインで名を馳せた監督を呼び寄せ、スペインから人気銘柄を調達した。看板選手と監督を代えた、マンチェスター・シティ。豊富な資金は容易な獲得のみならず、危機的な放出を防いでいる。ベースの堅い守備陣は据え置き。今年も本命の一角、赤と水色のマンチェスター中心に英国の世界は動くだろう。開幕のニューカッスル戦、4得点をたたき出し好調な滑り...
View Articleトランスファー・タクティクス
2013年夏、フットボールの裏の世界は英国を中心に回った。様々な推測が飛び交い、何を信じればいいのかわからない。選手補強が目的の移籍市場は、別の意味での目的も果たしているようだった。...
View Articleヒールとしての可能性
そんな映像を流していいのか、そんな写真を公開していいのか?一瞬ためらった。ハラが行った、カバーニに対する挑発の決定的瞬間。せめて何かをしている雰囲気を匂わす程度にしてほしいほどに、はっきりと映し出されている。物的証拠としての価値はあるがあれはまずい、とにかく中指がまずい。破壊力のあるワンカットだった。ハラは、試合直後から安易に話せない状態に追い込まれて沈黙。カバーニも同様に沈黙、こちらも安易には話せ...
View Article毒気のある流儀
バロテッリの調子がいい。練習試合で活躍と思った矢先にスピード違反をし、試合の余韻を一気に吹き飛ばしてしまう。さらに、ミランへの愛情をアピールしたと思えば、レアル・マドリーを茶化して炎上騒ぎ。相変わらずSNSやメディアを通じて、毒気のある話題を振りまいている。それは計算されたものではなく、素の部分でただ自分が思っただけのアクション。思っただけの行動は、時には手の離れたところで制御不能になってしまう。素...
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